先日、新海誠監督の『秒速5センチメートル』を見ていたら、幸せな結末の恋愛小説が読みたくなり、森橋ビンゴ『東雲侑子』シリーズを再読しました。
何事にも無気力な三並が、同じ図書委員の東雲侑子の秘密を知り、そこから「恋人」のフリをして過ごすようになっていく。
その時間の中で芽生えていく恋心。
二人とも無口な性格から、お互いのことが分からず不安になる気持ち。
そういった感情の揺れが丁寧に書かれています。
シリーズは全部で3冊。
短編小説のみを偏愛していた東雲が、すべての小説を愛するようになる過程が素敵です。
東雲侑子は短編小説をあいしている
もどかしく甘酸っぱいラブストーリー。
東雲の心情がまったくわからない状態だったので、私も三並と一緒に手探り状態でした。
東雲が短編小説を愛する理由がとても素敵。
作中には、彼女が書いた短編小説が挟まれながら、話は進んでいきます。
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東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる
二年生になった三並と東雲。
三並に思いを寄せる美少女も登場し、少し近づいたと思ったら、離れていく二人の距離にヒヤヒヤハラハラしっぱなし。
間に挟まれる短篇小説もとても綺麗でよかったです。
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東雲侑子は全ての小説をあいしつづける
ミステリアスで、表情があまりなかった東雲が、この三年でずいぶんとたくさんの表情を見せるように。それに伴い、東雲が書く小説の内容も変わっていきましたが、それも分かりやすくて良いと思えます。 「恋愛学舎」の最後の文章、素敵でした。 二人の幸せな未来が、鮮やかに想像できます。
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