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2026年3月に読んだ本のまとめです。
独裁者グラナダ(BL)杉本亜未
映像情報誌の編集者・中田(なかた)は、巷で話題のクレイアニメーション『独裁者グラナダ』に感動する。
だが、その作者で新進映像作家の鳴瀬邦彦(なるせくにひこ)は、人を人とも思わないような、傲慢な男だった!!
取材を任され、否応なく行動を共にする中田。次第に、鳴瀬の身勝手な言動の裏にある信念に惹かれてゆくが——。
傲慢な芸術家との出会いを通して人生と仕事を描く物語。
孤独な少年が入院先で知り合った少年との交流を描いて反響を呼んだ「birthday」も収録。
三浦しをんのエッセイ『シュミじゃないんだ』で知った作品。
愛の言霊(BL)紺野けい子
素直じゃないけど、優しくなれる関係—
高校を卒業後、ずっと好きだった相手と恋人同士になり、一緒に暮らす立花と大谷。同じ大学に通う二人の前に、ある日、高校の時の同級生・ゆきが現れる。以前から、立花とゆきの仲を疑っていた大谷にとって、それは面白くない再会だった……。しかし、大谷をよそにゆきと立花には別の思惑があって———。表題作の他、番外編を含む三編を収録。
こちらも三浦しをん『シュミじゃなんだ』で知った作品。
Xトーク 来楽零
男の家には美しい女の死体があった。けれど男は 「彼女は死んでいない」 と言い張り── (『クックロビンの埋葬』) 「夜に一人で道を歩いていると、頭に袋を被って、手に鉈を持った奴に首を刈られる」 友人からそんな都市伝説を聞いた少年は── (『ヘッドハンティング』) 日常の隣に潜む、妖しい物語たち。 それらを語るために私たちは集まった。 もちろんリアルな話じゃない。 それは怪奇小説サイトのオフ会で、ホラー好きの5人が、それぞれ紡いだ物語を披露するという集まりだ。 だけど、彼らの話はあまりに生々しく、やがて現実と虚構は交差(クロス)して……。 これはあなたを異界へ誘う、とても恐い物語。
ロミオの災難 来楽零
そこにいるだけで空気が華やぐような綺麗な少女、雛田香奈実。 彼女に一目惚れした僕が演劇部に入部して数ヵ月、文化祭公演の台本を選ぶ時期がやってきた。 現役の演劇部部員は僕と雛田を含め、一年生の五人きり。 僕たち五人にはそれぞれ想い人がいたりいなかったりしたのだけれど、部室で見つけた、ぼろぼろの 『ロミオとジュリエット』 の台本を使うことに決めたとき、五人の心に奇妙な変化が起こり始め……。 これは、「好き」 と言えない高校生の揺れる思いを描く、ちょっと怖い物語。
白紙を歩く 鯨井あめ
天才ランナーと小説家志望。人生の分岐路で交差する2人の女子高生の友情物語。
ただ、走っていた。
ただ、書いていた。
君に出会うまでは――。立ち止まった時間も、言い合った時間も、無力さを感じた時間も。無駄だと感じていたすべての時間を掬い上げる長編小説。
「あなたをモデルに、小説を書いてもいい?」
ケガをきっかけに自分には“走る理由”がないことに気付いた陸上部のエース、定本風香。「物語は人を救う」と信じている小説家志望の明戸類。梅雨明けの司書室で2人は出会った。
付かず離れずの距離感を保ちながら同じ時間を過ごしていくうちに「自分と陸上」「自分と小説」に真剣に向き合うようになっていく風香と類。性格も好きなことも正反対。だけど、君と出会わなければ気付けなかったことがある。ハッピーでもバッドでもない、でも決して無駄にはできない青春がここに“在る”。
恋と禁忌の述語論理 井上真偽
雪山の洋館での殺人。犯人は双子のどちらか。なのにいずれが犯人でも矛盾。この不可解な事件を奇蹟の実在を信じる探偵・上苙丞(うえおろじょう)が見事解決――と思いきや、癒やし系天才美人学者の硯(すずり)さんは、その推理を「数理論理学」による検証でひっくり返す!! 他にも個性豊かな名探偵たちが続々登場。名探偵を脅かす推理の検証者、誕生! 大ヒットミステリー『その可能性はすでに考えた』はここから始まった!?
探偵によって既に解決されている事件を、数理論理で解いていくおもしろい作品でした。
ただ、理数系が苦手な私には、硯さんの説明でも理解しきれなかったので、またチャレンジしたい。それぞれの事件に関わる優秀かつ個性的すぎる探偵たちにも興味を引かれました。
スリースターズ 梨屋アリエ
ブログ『死体写真館』の管理人・弥生、運命の恋を夢見る飢餓状態の愛弓、周囲の期待にがんじがらめの水晶。自殺を決意してケータイで出会った中学生の少女たちは“この間違った世界”を変えるため爆弾テロ計画を企てた。梨屋アリエが行き場を失くした孤独な少女たちのあやうい青春を描いた衝撃作、待ちに待った文庫化!
夏の終わりに君が死ねば完璧だったから 斜線堂有紀
最愛の人の死には三億円の価値がある――。壮絶で切ない最後の夏が始まる。
片田舎に暮らす少年・江都日向(えとひなた)は劣悪な家庭環境のせいで将来に希望を抱けずにいた。
そんな彼の前に現れたのは身体が金塊に変わる致死の病「金塊病」を患う女子大生・都村弥子(つむらやこ)だった。彼女は死後三億で売れる『自分』の相続を突如彼に持ち掛ける。
相続の条件として提示されたチェッカーという古い盤上ゲームを通じ、二人の距離は徐々に縮まっていく。しかし、彼女の死に紐づく大金が二人の運命を狂わせる──。
壁に描かれた52Hzの鯨、チェッカーに込めた祈り、互いに抱えていた秘密が解かれるそのとき、二人が選ぶ『正解』とは?
白い薔薇の淵まで 中山可穂
ジャン・ジュネの再来とまで呼ばれる新人女性作家・塁と、平凡なOLの「わたし」はある雨の夜、書店で出会い、恋に落ちた。彼女との甘美で破滅的な性愛に溺れていく「わたし」。幾度も修羅場を繰り返し、別れてはまた求め合う二人だったが……。すべてを賭けた極限の愛の行き着く果ては? 第14回山本周五郎賞受賞の傑作恋愛小説。発表時に話題を読んだ受賞記念エッセイも特別収録。
読んでいる間ずっと『ヘリオガバルスのバラ』という絵が脳裏にちらつきました。
空よりも青く染まれ 片山 奈保子
湖冬のクラスに転入してきた海人は人気アイドルの双子の兄。誤解から湖冬を傷つけてしまったが、かれの本当の姿に気づいた湖冬との距離は少しずつ近づいてゆく。表題作「空よりも青く染まれ」ほか、テディベアをきっかけに心を通わす咲夜と月夜の「お日さまの顔で会おうよ」、心に秘密を抱えたベアアーティストの清志と伊織の「花降る野原に君がいた」を収録。ピュアラブストーリー短編集。
『野分け草子』という小説のあとがきでもテディベアについて熱く語っていたし、本当に好きなんだな~とほのぼのと読めました。
テディベアを通じて繋がる、友情や恋。どれも素敵なお話でした。
少女手帖 紙上ユキ
女子高生の小野ひなたは、グループの中で平穏に生きていくことに全力を傾けている。ある日、ひなたは、憧れの同級生・結城さんに誘われて、グループの約束をドタキャンしてしまう。そのことがきっかけでグループから無視されるようになってしまったひなたは、必死に悩みながらも自分の居場所を探していく…。女の子たちの生き方を模索する少し苦い青春ストーリー。
クラスのグループから仲間はずれにされた少女と、孤高な少女の青春と友情。
聡明な姉や菓子店のおばあさんの話は、友桐夏さんの作品が好きな方にすごく刺さると思いました。
微笑む人 貫井徳郎
エリート銀行員の仁藤俊実が、「本が増えて家が手狭になった」という理由で妻子を殺害。小説家の「私」は事件をノンフィクションにまとめるべく、周辺の人々への取材を始めた。「いい人」と評される仁藤だが、過去に遡るとその周辺で、不審な死を遂げている人物が他にもいることが判明し……。理解不能の事件の闇に挑んだ小説家が見た真実とは!? 戦慄のラストに驚愕必至! ミステリーの常識を超えた衝撃作! 解説/末國善己
「本が増えて家が手狭になった」という理由で妻子を殺害したエリート銀行員。
それをノンフィクションとしてまとめようとする小説家が、彼の知り合いから証言を集めていく形で話は進んでいきます。
容姿も頭脳も人柄も優れていると、周囲からも言われている彼が、本当に妻子を殺害したのか。
そして浮かんでくる過去の事件との繋がりは――?
続きが気になって気になって、ページをめくる手が止まらない作品でした。




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