2022年 読書記録

月別読書記録

※記事内に広告が含まれています。

2022年の読書記録です。辻村深月さんの作品や、三浦しをんさんのエッセイを読み返していることが多い一年でした。

  1. 『ひとめあなたに… 』新井素子
  2. 『今はもういないあたしへ… 』新井素子
  3. 『虹の岬の喫茶店』森沢明夫
  4. 『わたしの嫌いなお兄様』松田志乃ぶ
  5. 『きらきら眼鏡』森沢明夫
  6. 『下読み男子と投稿女子-優しい空が見た、内気な海の話。』野村美月
  7. 『悪魔のような花婿』松田志乃ぶ
  8. 『今夜も残業エキストラ』吉野 万理子
  9. 『めんどくさがりなきみのための文章教室』はやみねかおる
  10. 『ただ、それだけでよかったんです』松村涼哉
  11. 『放課後図書室』麻沢奏
  12. 『終わる世界の片隅で、また君に恋をする』五十嵐 雄策
  13. 『恋の話を、しようか』三上 康明
  14. 『漂海のレクキール』秋目人
  15. 『妄想炸裂』三浦しをん
  16. 『オルガスマシン』イアン・ワトスン
  17. 『ビロウな話で恐縮です日記』三浦しをん
  18. 『姑獲鳥の夏』京極夏彦
  19. 『子どもたちは夜と遊ぶ』 (上・下) 辻村深月
  20. 『冷たい校舎の時は止まる』(上・下) 辻村深月
  21. 『放課後の音符』山田詠美
  22. 『スロウハイツの神様』(上・下) 辻村深月
  23. 『小説以外』恩田陸
  24. 『ゲイルズバーグの春を愛す』ジャック・フィニイ
  25. 『夢のような幸福』三浦しをん
  26. 『ボトルネック』米澤穂信
  27. 『遠い朝の本たち』須賀敦子
  28. 『乙女なげやり』三浦しをん
  29. 『隠蔽捜査』今野敏
  30. 『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ
  31. 『満願』米澤穂信
  32. 『スノーグース』ポール・ギャリコ
  33. カササギ殺人事件〈上・下〉 アンソニー・ホロヴィッツ
  34. 『流浪の月』凪良ゆう
  35. 『傲慢と善良』辻村深月
  36. 『校閲ガール』全3巻 宮木あや子

『ひとめあなたに… 』新井素子

来週、地球が滅びるとしたら、あなたはどうやって過ごしますか?
破滅SFの永遠の名作


昨日、女子大生の圭子は最愛の恋人・朗から、突然の別れを告げられた。自分は癌にかかっていて余命いくばくもない、というのだ。茫然自失する彼女の耳に、同時にこんなニュースもとどく。“1週間後、地球に隕石が激突する。人類に逃げ延びる道はない”。――圭子は決意した。もういちどだけ、別れていった朗に会いに行こう。そして練馬の家から、彼の住む鎌倉をめざし、彼女は徒歩で旅をはじめたのだった。道中で圭子が出会う4人の物語を織りこんで紡がれる名作破滅SF。――来週、地球が滅びるとしたら、あなたはどうやって過ごしますか?

一週間後、地球が、人類が滅びるとしたら私は何をするだろう。 一目、恋人に逢うために、東京から鎌倉へ歩いていく圭子が出会う様々な狂った人物たち。 夫を殺して食べようとする妻、受験勉強をひたすら続ける女子高生、夢の世界に入り眠り続ける少女、お腹の子供を救おうとする女性。 世界が終わるとき、きっと人間の理性はあっという間に吹き飛んでしまうのだろう。 「あたし、幸せよ」の境地で終わりたい。

『今はもういないあたしへ… 』新井素子

交通事故で瀕死の重傷を負った少女は、半年の昏睡から目覚めた。身体に傷は残っていないにもかかわらず、事故の後遺症か、彼女は外界に対する現実感を喪失したまま悪夢に悩まされつづける。そして次第に明らかになっていく恐るべき事実……表題作「今はもういないあたしへ…」。汚れきった海を裸で漂っていたひとりの少女。その少女をめぐり、彼女を見つけた三人の男女がまきこまれていく悲しい運命…23世紀の海上都市を舞台に生物の進化する意志、時を超えた想いを描いて1982年の星雲賞日本短篇部門を受賞した「ネプチューン」の二篇を収録。

『虹の岬の喫茶店』森沢明夫

小さな岬の先端にある喫茶店。そこには美味しいコーヒーと、お客さんの人生に寄り添う音楽を選曲してくれるおばあさんがいた。彼女は一人で店を切り盛りしながら、時折海を眺め何かを待ち続けていた。その店に引き寄せられるように集まる、心に傷を抱えた人々――彼らの人生は、その店との出逢いで、変化し始める。疲れた心に寄り添う、癒し小説。

読みやすい文章と上質な物語で、読了後は雨上がりの快晴のように爽快な気分になる作品。 美味しいコーヒーと音楽と、虹の絵。 素敵な場所へ連れて行ってもらいました。

『わたしの嫌いなお兄様』松田志乃ぶ

レトロモダンなロマンティックミステリー!
橋本家のおてんば娘、有栖はいとこの要との婚約を決められ、怒っていた。富豪の家に育った要は、知的な美貌とは裏腹に、キザで素人探偵気取りの大問題児! この婚約の裏事情を知った有栖は…!?

おてんばな有栖と、イタズラ好きの要のかわいらしいお話でした。要の歯が浮くような言葉にニヤニヤ。実際にそんなことを言われたらドン引きだけど……。ミステリー部分もあり、そちらも楽しめました。

『きらきら眼鏡』森沢明夫

最後の1ページまで切ない――人生の岐路に立つ若者の、
ひたむきな恋と決断の物語。愛猫を亡くしたばかりの
立花明海は古本屋で自己啓発本を買った。
中には「大滝あかね」と書かれた名刺が挟まっていて、
自分がもっとも心を打たれたフレーズには傍線が。
明海は思い切ってあかねにメールしてみるが……。

『下読み男子と投稿女子-優しい空が見た、内気な海の話。』野村美月

平凡な高校生の青は、実はラノベ新人賞の下読みのエキスパートだ。そんな彼は、ある日応募原稿の中に、同じクラスの氷ノ宮氷雪の作品を見つける。”氷の淑女”と呼ばれる孤高の少女が、フォント変えや顔文字だらけのラノベを書いて投稿している!? 驚く青だが、その後ひょんなことから彼女の投稿作にアドバイスをすることに。評価シートに傷つく氷雪をあたたかく導き、世界観、キャラ設定、プロットと、順調に進んでいくが……。爽やかな青春創作ストーリー!

『悪魔のような花婿』松田志乃ぶ

嫁ぎ先は、“悪魔城”!?
スプリング男爵家の末娘ジュリエット。ある事情から、お嫁に行くのをあきらめていた彼女に、求婚者が現れた! 相手は名門・バジル伯爵家の美貌の跡継ぎ。でも、バジル一族にはある不穏な噂が…!?

甘い恋愛小説を読みたい方には大オススメ!! あまりの甘さに砂糖を吐くようでしたが、予想以上におもしろかったです。 にやけてしまうので、人前で読むのはやめておいた方がよさそう。 おとぎ話のような可愛さに、恋愛の甘さがたっぷり。 登場人物たちも嫌味がなく、すんなりと受け入れられました。 これから先、伯爵の呪いは解けるのか楽しみです。

『今夜も残業エキストラ』吉野 万理子

仕事ってなんなんでしょうね?
ねえ、何のために働く???
キャラクタービジネスを手掛ける小さな会社に転職した紺野真穂。26歳。大手企業の下請け業務が中心で、プロジェクトの主役にはなれず、いわば「エキストラ」ですけど、それが何か? 社会の隅っこにいたって会社の下っ端だって、意地とプライドでいい仕事、目指しますから! 憧れの先輩、面倒くさい同僚、困った後輩と共に、さあ、今日もお仕事ですっ。
仕事であるある! 職場にいるいる! 共感度ピカ☆イチのワーキング・ガール小説。
『エキストラ!』を改題。

紺ちゃんの一人称で軽い文体なのでサクサク読めた。 時々出てくる短歌がとてもいい。飾らない言葉で綴られるので、ストレートに心情がわかる。 仕事と恋愛と忙しいけどパワーがあって元気が出ました。

『めんどくさがりなきみのための文章教室』はやみねかおる

発売たちまち重版! !

人気児童書作家が贈る、小説を読むだけで文章がうまくなる本!

めんどくさがりな人ほど、文章の才能がある――
「名探偵夢水清志郎」「都会のトム&ソーヤ」などの大人気シリーズで知られる
著書累計510万部以上の作家はやみねかおる初の実用書!
だれでも文章が上達する方法を、ぽっちゃり猫が小説形式で楽しく教えます。
作文、メール、レポートから小説まで、これ1冊で書ける!

直木賞作家の朝井リョウ氏も推薦!
「はやみねさんの本を読み、文章を書くことが大好きになりました。
文章を書く力、つまり心の形を描く力は、
人生の心強い味方です」

『ただ、それだけでよかったんです』松村涼哉

第22回電撃小説大賞<大賞>受賞作!
壊れてしまったこの教室で、一人ぼっちの革命がはじまる――
頂点に輝いた空前の衝撃作!!

ある中学校で一人の男子生徒Kが自殺した。『菅原拓は悪魔です。誰も彼の言葉を信じてはいけない』という遺書を残して――。
自殺の背景には”悪魔のような中学生”菅原拓による、Kを含めた4人の生徒への壮絶なイジメがあったという。だが、Kは人気者の天才少年で、菅原拓はスクールカースト最下層の地味な生徒。そして、イジメの目撃者が誰一人としていなかったこと。彼らの接触の証拠も一切なかったことなど、多くの謎が残された。なぜ、天才少年Kは自殺しなければならなかったのか。
「革命は進む。どうか嘲笑して見てほしい。情けなくてちっぽけな僕の革命の物語を――」
悪魔と呼ばれた少年・菅原拓がその物語を語り始めるとき、そこには誰も予想できなかった、驚愕の真実が浮かび上がる――。
圧倒的な衝撃、逃れられない感動。読む人全てを震わせ4,580作品の頂点に輝いた衝撃作。

『放課後図書室』麻沢奏

君への想いを素直に伝えられたら、どんなに救われるだろう――。真面目でおとなしい果歩は、高2になると、無表情で掴みどころのない早瀬と図書委員になる。実はふたりは同じ中学で“付き合って”いた関係。しかし、それは噂だけで、本当は言葉すら交わしたことのない間柄だったが、果歩は密かに早瀬に想いを寄せていて…。ふたりきりの放課後の図書室、そこは静けさの中、切ない恋心が溢れだす場所。恋することの喜びと苦しさに、感涙必至の物語。

『終わる世界の片隅で、また君に恋をする』五十嵐 雄策

全ての人々の記憶が消えていくこの世界で僕は、君との最後の夏を過ごす。

それは、いつからだったろう。
この世界に奇妙な現象が起こり始めた。人が、その名前も、周囲の人たちとの関係も、そしてその存在すらも、全てを忘れ去られてしまう。忘れられて、誰の記憶からも消えてしまうのだ──。
──忘却病。
いつしかその現象は、そんな名前で呼ばれるようになった。全ての人が全ての人を忘れたとき、それが世界の終わりになるのだろうか……。それに抗うかのように、僕は保健室登校の桜良先輩と、忘却病に罹った人の最後の望みを叶える『忘却病相談部』を始めることになったのだが──。

人々が記憶から忘却されていく世界。そんな世界で、忘却されていく人の願いを叶えていくアキと保健室にいる先輩の桜良。 デートを頼んだ人気者の美少女。家族を望んだ後輩。忘れた親友を思い出したい先輩。そして、共に活動してきた桜良先輩の願いとは。 どの話しも切なく寂しく、温かい。 哀しいけれど、優しさの残る作品だった。

『恋の話を、しようか』三上 康明

地方都市の冬。
高校生の桧(ひ)山(やま)ミツルは、予備校で顔も知らない三人の生徒たちと同じ部屋になり――テスト中に停電が起きた。
なんでもない、一度きりの偶然のトラブルをきっかけに四人は出逢い、惹かれあっていく。
見上げれば灰色の空から雪……。クリスマスイブの夜、神野若葉は言った。
「信じていたら、奇跡は起きるんじゃないかって……でもそれを信じていなかったら、
もし起きたとしてもそれは……偶然。たった一度だけの悲しい偶然」。一生懸命未来に悩み、
精一杯恋をする、十七歳。ノスタルジックな純愛ストーリー。

『漂海のレクキール』秋目人

帆を張れ、碇を上げよ、針路は未知の最果て

万能の源・エルにより圧倒的な文明と栄華を誇っていた世界があった。
しかし突如にしてエルが消失し、同時に陸地のほとんどが水没。かつての技術も失われ、全ての権力は唯一の陸地リエスを治める聖王家が握った。
リエスから追われた人々は寄り集まり、『船団国家』を形成し、海で生活を送るようになる。親王派のアレム、中立派のファシェン、急進派のザレグの3国家が海上権を巡り航行していた。
そんな中、リエスで突如政変が。聖王の弟が反旗を翻し、王位を簒奪。策略によって故郷を追われた聖王家の末姫・サリューは、父王から謎の海図を託され命からがら逃げのびる。
その先で彼女が出会ったのは、海に生き自由と未知を求める船乗り・カーシュ。『不沈』の異名を持つ彼に、サリューはある取引を持ちかける。
「わたしを、この海図が示す場所に連れていって」
航海へ出た二人は様々な思惑を乗り越え、人々がまだ見ぬ『新天地』への手がかりを掴むことになる。

『騙王』の秋目人がガガガ文庫に参戦!イラストは『ベン・トー』や『神殺しの英雄と七つの誓約』の柴乃櫂人! 海を漂い、最果てに想いを馳せる海洋戦記ファンタジー、出航!

『妄想炸裂』三浦しをん

『オルガスマシン』イアン・ワトスン

わたしたちは、男のために造られた。

カスタムメイド・ガールたちは、コンクリートの島で造られる。
男たちの妄想と欲望が具現化された姿で。
箱に入れられ、ご主人のもとへと出荷されたカスタムメイド・ガールたちを待ち受けるのは、男による男のための世界の男たち……。
巨大な青い眼を持つジェイド。彼女は人肌を着てセックスさせられ、股間に伊勢海老を装着した醜悪な老人に迫られる。
六つの乳房があり、顎に乳首が付いているハナ。彼女が届けられた先は、ファック・イージー・バー。ウェイトレスとして働きつつ、コイン一枚でファックされる。
猫のような耳と毛皮を持つマリ。彼女のご主人は動物調教師。檻に入れられキャットフードを与えられ、鞭で獣として調教される。
乳房が引き出しになっている重役用娘のキャシィ。ボスの煙草入れとして、パーティで愛想を振りまきながら、乳房に詰められた葉巻を提供する。
人間(HUMAN)すなわち男(MAN)である世界で、苛烈な運命に翻弄され、心を失い、絶望の果てにカスタムメイド・ガールたちは手を握った。

いま、破壊する。

「ワトスンが活き活きと描写しているのは遠い未来であり、そこでは人間はある性的な仕様書に合わせて育てられている。(中略)われわれ読者は無垢を頽廃と戦わせる文学の偉大な伝統の一つへと接続されてゆく。闇の中を手探りで進んでゆくジェイドは、ポーリーヌ・レアジュの『O嬢の物語』で無名の愛具がたどる道をふたたびたどっているようでもある。そしてそのキャラクターを置く舞台を生出すにあたって、ワトスンはシュールレアリズムの家具を借り、カフカに比べても異常で信じられないものと私には感じられる未来の映像を作りだしている」
――ウィル・セルフ

『ビロウな話で恐縮です日記』三浦しをん

『姑獲鳥の夏』京極夏彦

この世には不思議なことなど何もないのだよ――古本屋にして陰陽師(おんみょうじ)が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第1弾。東京・雑司ヶ谷(ぞうしがや)の医院に奇怪な噂が流れる。娘は20箇月も身籠ったままで、その夫は密室から失踪したという。文士・関口や探偵・榎木津(えのきづ)らの推理を超え噂は意外な結末へ。京極堂、文庫初登場!

『子どもたちは夜と遊ぶ』 (上・下) 辻村深月

始まりは、海外留学をかけた論文コンクール。幻の学生、『i』の登場だった。大学受験間近の高校3年生が行方不明になった。家出か事件か。世間が騒ぐ中、木村浅葱だけはその真相を知っていた。「『i』はとてもうまくやった。さあ、次は、俺の番――」。姿の見えない『i』に会うために、ゲームを始める浅葱。孤独の闇に支配された子どもたちが招く事件は、さらなる悲劇を呼んでいく。

『冷たい校舎の時は止まる』(上・下) 辻村深月

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう――。第31回メフィスト賞受賞作。

『放課後の音符』山田詠美

大人でも子供でもないもどかしい時間。まだ、恋の匂いにも揺れる17歳の日々――。放課後にはじまる、甘くせつない8編の恋愛物語。

『スロウハイツの神様』(上・下) 辻村深月

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだ――あの事件から10年。アパート「スロウハイツ」ではオーナーである脚本家の赤羽環とコーキ、そして友人たちが共同生活を送っていた。夢を語り、物語を作る。好きなことに没頭し、刺激し合っていた6人。空室だった201号室に、新たな住人がやってくるまでは。

『小説以外』恩田陸

『ゲイルズバーグの春を愛す』ジャック・フィニイ

緒ある静かな街ゲイルズバーグ。この街に近代化の波が押し寄せる時、奇妙な事件が起こる……表題作他、現代人の青年とヴィクトリア朝時代の乙女とのラヴ・ロマンスを綴る「愛の手紙」など、甘く、せつなく、ホロ苦い物語の数々をファンタジイ界の第一人者がノスタルジックな旋律にのせて贈る魅惑の幻想世界。         ジャック・フィニイ(Jack Finney, 1911年10月2日 – 1995年11月16日) は、アメリカ合衆国のSF作家、推理作家、ファンタジー作家。姓はフィニイ(早川書房、角川書店)の他、フィニー、フィニィの表記もある。代表作は『盗まれた街』と『ふりだしに戻る』で、前者は1956年の映画『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』とその後のリメイク作品の原作である。

『夢のような幸福』三浦しをん

『ボトルネック』米澤穂信

亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した……はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。

『遠い朝の本たち』須賀敦子

人生が深いよろこびと数々の翳りに満ちたものだということを、まだ知らなかった遠い朝、「私」を魅了した数々の本たち。それは私の肉体の一部となり、精神の羅針盤となった――。一人の少女が大人になっていく過程で出会い、愛しんだ文学作品の数々を、記憶の中のひとをめぐるエピソードや、失われた日本の風景を織り交ぜて描く。病床の著者が最期まで推敲を加えた一冊。

『乙女なげやり』三浦しをん

『隠蔽捜査』今野敏

本作で、吉川英治文学新人賞受賞!
第2作『果断隠蔽捜査2』 で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞!
「隠蔽捜査」シリーズとして、吉川英治文庫賞を受賞!

累計240万部突破! 4冠に輝き、映像化も話題となった超人気シリーズ
日本が誇る警察小説はここから始まった──


竜崎伸也、東大法学部卒。愛想なく冗談ひとつ言わない男。そして、最も頼りになる警察官僚

「大人の判断だって?それは、臭い物に蓋という古くて役立たずの官僚主義のことだ。今必要なのは、保身のための方便じゃない。どうしたら被害が最小限で抑えられるかという正しい危機管理なんだ」(本文より)

竜崎伸也は、警察官僚である。現在は警察庁長官官房でマスコミ対策を担っている。原理原則を遵守するその朴念仁ぶりに、周囲は〈変人〉という称号を与えた。だが彼はこう考えていた。エリートは、国家を守るため、身命を捧げるべきだ。私はその信条に従って生きているにすぎない、と──。組織を揺るがす連続殺人事件に、竜崎は真正面から対決してゆく。警察小説の歴史を変えた、吉川英治文学新人賞受賞作。解説・北上次郎

『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ

映画化・ドラマ化され大きく話題
個人の尊厳と社会の合理性は両立するのか?


自他共に認める優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。キャシーが生まれ育った施設へールシャムの親友トミーやルースも同じく特別な「提供者」だ。共に青春の日々を送り、固い絆で結ばれた仲間たちも彼女が介護した。キャシーは寄宿学校や施設での奇妙な日々に思いをめぐらす。図画工作に極端に力を入れた授業、毎週繰り返される健康診断、保護官と呼ばれる教師たちのなぜかぎこちない態度……。彼女の回想はやがて、キャシーが愛する人々がたどった数奇で皮肉な運命や、ヘールシャムという施設が覆い隠してきた残酷な真実を明かしていく。
友情、愛、生きることの意味を静かに、しかし深く問いかける傑作。

「提供者」の人々の世話をする、優秀な介護人キャシー・H。彼女が語るヘールシャムという施設の思い出。 友人とのいざこざや、保護官と呼ばれている教師たち、作品を出展しなければいけない展示会と、作品を選ぶマダム。 淡々とした語り口調の中、明らかになっていくヘールシャムの子どもたちの残酷な運命と真実。 提供される側は、彼らのことをどのように思っていたのだろうか。

『満願』米澤穂信

死にたい人たちのあいだで、随分評判らしいのよ。

磨かれた文体と冴えわたる技巧。この短篇集は、もはや完璧としか言いようがない――。驚異のミステリー3冠を制覇した名作。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが……。鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する表題作をはじめ、恋人との復縁を望む主人公が訪れる「死人宿」、美しき中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴」、ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる傑作「万灯」他、「夜警」「関守」の全六篇を収録。史上初めての三冠を達成したミステリー短篇集の金字塔。山本周五郎賞受賞。

『スノーグース』ポール・ギャリコ

孤独な男と少女のひそやかな心の交流を描いた表題作等、著者の暖かな眼差しが伝わる珠玉の三篇。大人のための永遠のファンタジー。

カササギ殺人事件〈上・下〉 アンソニー・ホロヴィッツ

【本屋大賞翻訳小説部門第1位獲得! ついに5冠達成! !ミステリを愛するすべての人々に捧げる驚異の傑作】
2019年本屋大賞翻訳部門第1位
『このミステリーがすごい! 2019年版』第1位
『週刊文春ミステリーベスト10 2018』第1位
『ミステリが読みたい! 2019年版』第1位
『2019本格ミステリ・ベスト10』第1位

◎朝日新聞書評欄「売れてる本」に掲載されました (2019年1月12日付、評者・杉江松恋氏)


ミステリ界のトップランナーが贈る、すべてのミステリファンへの最高のプレゼント!
1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。鍵のかかった屋敷の階段の下で倒れていた彼女は、掃除機のコードに足を引っかけたのか、あるいは……。その死は小さな村の人々へ徐々に波紋を広げていく。消えた毒薬、謎の訪問者、そして第二の死。病を抱えた名探偵アティカス・ピュントの推理は――。現代ミステリのトップ・ランナーによる、巨匠アガサ・クリスティへの愛に満ちた完璧なるオマージュ作品!

施川ユウキ『バーナード嬢曰く』でド嬢たちが楽しそうに読んでいたのを見て、興味を持ちました。

『流浪の月』凪良ゆう

最初にお父さんがいなくなって、次にお母さんもいなくなって、わたしの幸福な日々は終わりを告げた。すこしずつ心が死んでいくわたしに居場所をくれたのが文だった。それがどのような結末を迎えるかも知らないままに――。だから十五年の時を経て彼と再会を果たし、わたしは再び願った。この願いを、きっと誰もが認めないだろう。周囲のひとびとの善意を打ち捨て、あるいは大切なひとさえも傷付けることになるかもしれない。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。

『傲慢と善良』辻村深月

婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。《解説・朝井リョウ》

『校閲ガール』全3巻 宮木あや子

ファッション誌の編集者になるはずだったのに、どうして私が校閲に!?

憧れのファッション雑誌の編集者を夢見て、根性と気合と雑誌への愛で、 激戦の出版社の入社試験を突破し 総合出版社・景凡社に就職した河野悦子(こうの・えつこ)。
しかし、「名前がそれっぽい」という理由で(!?)、悦子が配属されたのは校閲部だった。

入社して2年目、苦手な文芸書の校閲原稿に向かい合う日々。 「こんなところ早く抜け出してやる」とばかりに口が悪い演技をしているが、 段々自分の本性がナマイキな女子であるような錯覚に陥ってくる毎日だ。
そして悦子が担当する原稿や周囲ではたびたび、ちょっとしたトラブルが巻き起こり……!?

読んでスッキリ、元気になる! 最強のワーキングガールズエンタメ☆

ドラマ版の『地味にスゴイ』も好きでした。

宮木あや子さんは『花宵道中』や『春狂い』など重いものから、『校閲ガール』や『学園大奥』などライトで楽しいものまで書ける筆力に脱帽です。

以上、2022年の読書記録でした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました