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2024年1月~6月の読書記録です。漫画も含めています。
- 『オトメの祈り』川村 邦光
- 『ひなた橋のゴーストペイン』有澤 翔
- 『雪迷宮』本宮このは
- 『お近くの奇譚 ~カタリベと、現代民話と謎解き茶話会~』地図十行路
- 『君の色に耳をすまして』小川 晴央
- 聖マルガリタ・マリア自叙伝
- 『YES,YES,YES』比留間 久夫
- 『王妃の帰還』柚木 麻子
- 『拝啓、十年後の君へ』天沢夏月
- 『花のレクイエム』(著)辻 邦生(絵)山本容子
- 『上弦の月 キョウト・イカイ・ソウシ』倉本 由布
- 『少年のカケラ』深谷晶子
- 『第2図書係補佐』又吉直樹
- 『ある日爆弾が落ちてきて』古橋 秀之
- 『本に埋もれて暮らしたい』桜庭一樹
- 『去年ルノアールで』せきしろ
- 『ギタンジャリ』タゴール
- 『ジュリエットと紅茶を: ようこそ、呪殺屋本舗へ』神埜 明美
- 『ノスタルジア』埜田 杳
- 『アンジェラの灰』(上・下)フランク・マコート
- 『少年になり本を買うのだ』桜庭一樹
- 『ひさしぶりのバッハ』清岡 卓行
- 『爛漫ドレスコードレス』1、2 佐悠
- 『本のおかわりもう一冊』桜庭一樹
- 『うさぎの映画館』殿先 菜生
- 『人魚姫 探偵グリムの手稿』北山猛邦
- 『クロニクル』松浦 寿輝
- 『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』1、2 ポール・オースター
- 『断章のグリム』全17巻 甲田学人
- 『時槻風乃と黒い童話の夜』全3巻 甲田学人
- 『Missing』全13巻 甲田学人
- 『炉辺の風音』梨木香歩
- 『窓、その他』内山晶太
- 『ふたり』赤川次郎
- 『最後のプルチネッラ』小島てるみ
- 『バチカン奇跡調査官 黒の学院』藤木凛
- 『観光』ラッタウット・ラープチャルーンサップ
- 『アクアリウムの夜』稲生 平太郎
- 『旅行者の朝食』米原万里
- 『しあわせのねだん』角田光代
- 『浪費図鑑』『シン・浪費図鑑』劇団雌猫
- 『ヴィヴィアンの読書会』七尾 与史
- 『今夜、寿司屋で』全5巻 早川光 (著)瀬上あきら (著)
- 『山梔』野溝 七生子
- 『だから私はメイクする』劇団雌猫
- 『薔薇の中の蛇』恩田陸
- 『勿忘草の咲く頃に』沖原朋美
- 『君が降る日』島本理生
- 『青梅雨』永井 龍男
- 『桜の下の人魚姫』沖原朋美
- 『薔薇忌』皆川博子
- 『シュガーダーク』新井 円侍
- 『かくてアダムの死を禁ず:夜想譚グリモアリス 1』海冬レイジ
- 『ミステリー倶楽部へ行こう』山口雅也
- 『君のための物語』水鏡 希人
- 『夏は、夜。』 橘もも
- 『孤城に眠る薔薇』倉本 由布
- 『ハンチバック』市川 沙央
- 『好きになってしまいました』三浦しをん
- 『こちら、あみ子』今村夏子
- 『推し、燃ゆ』宇佐見 りん
- 『決壊石奇譚 百年の記憶』三木笙子
- 『ハイスクール・ブッキッシュライフ』四方田犬彦
- 『夜明けのすべて』瀬尾まいこ
- 『同志少女よ、敵を撃て』逢坂 冬馬
- 『悲しみを聴く石』アティーク ラヒーミー
- 『マジョモリ』梨木香歩
- 『この庭に 黒いミンクの話』梨木香歩
- 『書店はタイムマシーン』桜庭一樹
- 『消滅世界』村田沙耶香
- 『おいしいごはんが食べられますように』
- 『ここに物語が』梨木香歩
- 『四龍海城』乾ルカ
- 『だいじな本のみつけ方』大崎梢
- 『夏の朝』本田 昌子
- 『小さな本の数奇な運命』アンドレーア・ケルバーケル
- 『pulp』全3巻 森橋ビンゴ
- 『ここはすべての夜明けまえ』間宮 改衣
- 『針がとぶ – Goodbye Porkpie Hat』吉田篤弘
- 『BISビブリオバトル部 君の知らない方程式』山本弘
- 『本の背骨が最後に残る』斜線堂有紀
- 『正欲』朝井リョウ
- 『泣き声は聞こえない』シーリア フレムリン
- 『朧月夜の訪問者』長尾彩子
- 『容疑者の夜行列車』多和田葉子
- 『水曜日のシネマ』全5巻 野原多央
- 『アマラとカマラの丘』初野晴
- 『我もまたアルカディアにあり』江波光則
- 『黒百合』多島斗志之
- 『うふふな日々』あさのあつこ
- 『追想五断章』米澤穂信
- 『青を抱く』一穂ミチ
- 『代筆屋』辻仁成
- 『汚物は消毒です』全7巻 田口ケンジ
- 『恋文の技術』森見登美彦
- 『蠅』横光利一
- 『耳うらの星』東直子
- 『ざつ旅』1~13 石坂ケンタ
『オトメの祈り』川村 邦光
『ひなた橋のゴーストペイン』有澤 翔
『雪迷宮』本宮このは
『お近くの奇譚 ~カタリベと、現代民話と謎解き茶話会~』地図十行路
「──ねえ、こんな話を知ってる?」 この町では、古風な黒電話がそこかしこに置かれている。そんな黒電話の向こうには、『カタリベ』と呼ばれる黒いフードを被った謎の人物がいた。 噂話の怪異。 それが『本当のこと』になるこの町で、『カタリベ』の黒い糸に導かれた少年と少女は、今日も奇妙な謎解きに挑む。 それは、『噂の語り替え』のために開かれる、すこし不思議なお茶会。 郷土を愛する皆様、この噂話を紐解くときは、お茶請けに甘いものをお忘れなく。
『君の色に耳をすまして』小川 晴央
芸大に通う杉野誠一は“声の色”で見たくもない人の感情や嘘が見えてしまうことに悩まされていた。そんな彼がキャンパスで出会ったのは声を失った透明な女の子。『川澄真冬』と書かれたメモ帳で自己紹介をした彼女は、誠一の映像制作を手伝いたいと申し出た。不審がる誠一の前に、古ぼけたカセットが置かれる。そして、彼女は手伝う条件として、テープに録音された姉の歌を映像に入れて欲しいという。 声の色を気にせず話せる彼女に惹かれ、生まれて初めて心の色を知りたいと願う誠一。だけど、彼女の透明な色には秘密があって――。
聖マルガリタ・マリア自叙伝
二階堂奥歯『八本脚の蝶』で知り、手に取った自叙伝。
『YES,YES,YES』比留間 久夫
『王妃の帰還』柚木 麻子
『BUTTER』で世界中を魅了する著者が贈る
最高に愛おしいガールズ青春小説!
学園の王妃(プリンセス)はお城に
帰ることができるのか――滝沢さんを再び王妃に――
少女たちの革命が始まった!聖鏡女学園中等部に通うノリスケこと範子は2年B組の頂点に君臨する姫グループのトップ・滝沢さんを心の中で「王妃」と呼んでいた。
しかし、クラスで起きた腕時計事件で王妃は失脚。範子の地味グループに迎え入れたものの、我がままな彼女の振る舞いに気疲れするばかり。
穏やかな日常を取り戻すため、範子たちはある作戦を立てることにするが……。
誰だって、誰かの大事なプリンセスなのだ。柚木麻子の物語に登場する人たちが、今すぐ、あなたの友達になる。
彼女たちはあなたの味方だ。だって、柚木麻子はずっと、
作品を通して女の子たちの背中を押してきた作家だからだ。
―――瀧井朝世(ライター・解説より)
カバーを一新した新装版登場!
『拝啓、十年後の君へ』天沢夏月
「タイムカプセル」によって繋がる迷える高校生6人の青春物語。
十年前に埋めたタイムカプセル。忘れていたのは、離ればなれになるなんて想像もしていなかった時に交わした将来の約束。そして一つの後悔。今更思い出しても取り戻しのつかない、幼い頃の恋心。
嫌いじゃないけどドキドキしない、そんな曖昧な恋愛関係に悩む千尋。部活から逃げ出した元サッカー少年の冬弥。定時制高校に通う不良少年の優。慣れないギャル生活で息苦しい美夏。家から出たくない引きこもりの時子。そして小学校の頃に喧嘩別れした少女を、今も想い続けている耀。
十年前に記した「今の自分」への手紙が、彼らの運命を少しずつ変えていく。
『花のレクイエム』(著)辻 邦生(絵)山本容子
『上弦の月 キョウト・イカイ・ソウシ』倉本 由布
京都、里桜の祖母の家のあたりは、不思議な薄墨いろの紗のようなものがかかって、時折あの世が透けて見えた…。里桜と柚月と空哉「男ひとりに女ふたり」は修学旅行で京都へ出かけるが…。幻想ロマン。
『少年のカケラ』深谷晶子
すべてが壊れてしまった後の世界。ある街の実力者の少年・海は、純粋な少年・シロと娼婦の椿と暮らしていたが…。19歳のノベル大賞受賞作家、独自の感性が放つ、鮮烈なデビュー作。
『第2図書係補佐』又吉直樹
僕の役割は本の解説や批評ではありません。自分の生活の傍らに常に本という存在があることを書こうと思いました。(まえがきより)。
お笑い界きっての本読みピース又吉が尾崎放哉、太宰治、江戸川乱歩などの作品紹介を通して自身を綴る、胸を揺さぶられるパーソナル・エッセイ集。巻末には芥川賞作家・中村文則氏との対談も収載。
『ある日爆弾が落ちてきて』古橋 秀之
ある日、都心に投下された50ギガトンの “新型爆弾”。 それは、なぜか昔好きだった女の子に似ていて、胸にはタイマーがコチコチと音を立てていて……。 ひょんなことから “美少女型爆弾” とデートすることになった少年の姿を描く表題作をはじめ、 「くしゃみをするたびに記憶が退行する奇病」、「毎夜たずねてくる死んだガールフレンド」、「図書館に住む小さな神様」、「肉体のないクラスメイト」 など、書き下ろしを含む、7つの物語を収録。 古橋秀之が贈る、温かくて、おかしくて、ちょっとフシギな、“ボーイ・ミーツ・ガール” の物語。
『本に埋もれて暮らしたい』桜庭一樹
旬な作家サクラバカズキの日常と、ドタバタの日々に癒しと活力を与えてくれた本の数々を紹介する、大人気WEB連載の書籍化第4弾。どんなに忙しくったって、やっぱり本がなくては生きてゆけない! のだ。
『去年ルノアールで』せきしろ
私は今日もルノアールにいた。昼間から喫茶店で時間を潰しているだけの「私」。客や店員の様子を眺めるうちに、妄想を暴走させ、無益な1日を過ごしてしまう。妄想エッセイという新ジャンルを切り開いた、無気力文学の金字塔。「続・去年ルノアールで」を完全収録した待望の完全版! 解説/西加奈子。
『ギタンジャリ』タゴール
レグルス文庫から出版されていた森本達雄訳のものが好きです。
『ジュリエットと紅茶を: ようこそ、呪殺屋本舗へ』神埜 明美
あなたは、人を呪う覚悟がありますか——?
女子高生の鏡花と青年・康祐が営む紅茶専門店。その裏の顔は、呪いによる殺人を請け負う「呪殺屋」だ。ある夜訪れた少女が呪殺を依頼したのは、既に死亡している男で…!? 2006年度ロマン大賞佳作入選。
『ノスタルジア』埜田 杳
夜を泳ぐ少年達、羽が生えて四散する肉体、喪ったてのひらの温度、嫌いすぎて触りたい関係–どこにもない、ここにしかない青春のかたち。
『アンジェラの灰』(上・下)フランク・マコート
『少年になり本を買うのだ』桜庭一樹
あなたもきっと、本が読みたくなります
桜庭一樹が毎日まいにち読んで過ごした、
『赤朽葉家の伝説』『私の男』が生まれるまでの一年間
小説家・桜庭一樹は稀代の読書魔である。本当に毎日本を読むのである。こよなく愛するジョン・ディクスン・カーのミステリをはじめ、ガルシア=マルケスの傑作小説、アゴタ・クリストフの自伝、死刑囚についてのドキュメント、茨木のり子の詩集から三島由紀夫のエッセイまで、縦横無尽に読んで過ごした、疾風怒濤の一年間!
【もくじ】
二月 読書にまつわるすごいこと(たぶん)を発見する。
三月 町中に“なぞの女”がいる、気がする。
四月 ジョン・ランプリエールが辞書になる!
五月 夏木マリと、カー談義する。
六月 直毛なのに、アフロである。
七月 バナナの皮で、世界が滅亡する。
八月 傑作の前を、歌って通りすぎている。
九月 百匹の蟬が死に、百人の老人がやってくる。夏が、終わったのだ。
十月 片手に二十世紀梨、片手に豆腐竹輪の夜である。
十一月 「ビバビバ都会! 野戦病院!」である。
十二月 少年になり、花を買うのだ。
一月 書店はタイムマッシーンである。
単行本版あとがき
文庫版あとがき
『ひさしぶりのバッハ』清岡 卓行
『爛漫ドレスコードレス』1、2 佐悠
こなれ着物女子にも、ビギナー着物女子にもオススメの、
斬新で可愛い推しコーデ満載
読めばきっと、あなたもKIMONOが着たくなる
チンアナゴ柄の帯の衝動買いをきっかけに、
着物の世界の扉を開いた山田 撫子、23歳。
初めての浴衣お出かけで着付けに失敗し、
心折れていたその時、
着物を自由に着こなすお姉さん鷹倉 響に助けられる。
それは和装のルールに縛られていた撫子を解き放つ、
刺激的で運命的な出会いだった!
着物アレンジ大好きガールズの、
新感覚KIMONOコメディ☆
『本のおかわりもう一冊』桜庭一樹
相変わらず小説を書き、読書にふけり、個性的な編集者にクラクラな毎日を送るサクラバカズキ。しかし3・11を越え、被災犬との暮らしが始まり……。好評読書魔作家日記第5弾!
『うさぎの映画館』殿先 菜生
『人魚姫 探偵グリムの手稿』北山猛邦
フランス革命以降、政情不安な状態が続いているヨーロッパ。北欧の国で結婚式を挙げたばかりの王子が離宮で殺された。その直後、忽然と姿を消した王子の侍女に疑いの目が向けられるが……。離宮近くに住む少年ハンスは、海の国から来た人魚の姫と出会う。彼は、そのセレナと名乗る少女の願いを聞き、旅の途中だという風変わりな青年グリムとともに、王子殺害の真犯人を追う!
『クロニクル』松浦 寿輝
わたしたちは、今どんな時代を生きているのか? 当代随一の表
現者松浦寿輝からのメッセージ。2003年から2006年にいたる4年間の「文学
季評」(『読売新聞』掲載)と「文化季評」(『UP』掲載)を全文収録。日本の
文学が今日置かれている状況を剔抉し、「知識人」の思考を思考する。
『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』1、2 ポール・オースター
「誰かがこの本を最初から最後まで読んで、一度も涙を流さず一度も声を上げて笑わないという事態は想像しがたい」。元はラジオ番組のためにオースターが全米から募り、精選した「普通の」人々の、ちょっと「普通でない」実話たち――。彼の小説のように不思議で、切なく、ときにほろっとさせられ、ときに笑いがこみ上げる。名作『トゥルー・ストーリーズ』と対になるべき180もの物語。
『断章のグリム』全17巻 甲田学人
人間の恐怖や狂気と混ざり合った悪夢の泡。それは時に負の『元型』の塊である『童話』の形をとり始め、新たな物語を紡ぎ出す。そして、悪夢の中で出会った蒼衣と雪乃の二人が辿る物語とは──。鬼才が贈る幻想奇譚、登場!
私が持っているのは電撃文庫ですが、現在はメディアワークス文庫から出版されています。作中に少し出てきた奇書も収録されているらしい。欲しい……。
グロい描写も多いので、苦手な方は注意!
『時槻風乃と黒い童話の夜』全3巻 甲田学人
『自分は母親に好かれていないのかもしれない……』 中学二年の木嶋夕子は悩んでいた。常に優先される姉と、我慢をする自分。それは進路問題にまで発展していく──。 そしてある所では、母親の顔色を窺いつつ、二人で助け合っている兄と妹がいた。だが二人の絆の中で広がっていくすれ違い。やがて負の想いが膨らんでいった時──。 彼女達が悩みの末に出会うのは、時槻風乃という少女。風乃は闇に溶け込むかのように、夜の中を歩いていた──。 「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル」など、現代社会を舞台に童話をなぞらえた恐怖のファンタジーの幕が上がる。
上記の『断章のグリム』の後に読むことをオススメします。
『Missing』全13巻 甲田学人
神隠し――それは突如として人を消し去る恐るべき怪異。
学園には関わった者を消し去る少女の噂が広がっていた。
魔王陛下と呼ばれる高校生、空目恭一は自らこの少女に関わり、姿を消してしまう。
空目に対して恋心、憧れ、殺意――様々な思いを抱えた者達が彼を取り戻すため動き出す。
複雑に絡み合う彼らに待ち受けるおぞましき結末とは?
そして、自ら神隠しに巻き込まれた空目の真の目的とは?
鬼才、甲田学人が放つ伝奇ホラーの超傑作が装いを新たに登場。
電撃文庫でも読んでいましたが、メディアワークス文庫を購入しました。
かなり加筆修正されているので、既読の方も楽しめること間違いなし!
グロいシーンが多いので、苦手な方は注意!
当時は携帯電話の描写だったのがスマホになっていたりと、時代の流れを感じました。
『炉辺の風音』梨木香歩
他の誰でもない、自分の生を生きていく。大転換の時、八ケ岳の山小屋から〈新しい日常〉を探る地球視線エッセイ。
『窓、その他』内山晶太
思い出よ、という感情のふくらみを大切に夜の坂道のぼる
日々の労働と都市で生きる者の日常。他人からすればどうでもよいかもしれない、ただ、見過ごせないことやもの。
静かな内省を基底におきながら、希望と祈りが自然とわきあがる。
現代歌人協会賞を受賞した第一歌集、待望の新装版!
【収録歌より】
たんぽぽの河原を胸にうつしとりしずかなる夜の自室をひらく
口内炎は夜はなひらきはつあきの鏡のなかのくちびるめくる
少しひらきてポテトチップを食べている手の甲にやがて塩は乗りたり
湯船ふかくに身をしずめおりこのからだハバロフスクにゆくこともなし
わが胸に残りていたる幼稚園ながれいでたりろうそくの香に
『ふたり』赤川次郎
お姉ちゃんは高校二年までしか生きなかった。でも、私が来年高校一年になり、二年になり、三年になったら、私はお姉ちゃんの歳を追い越してしまう。それでもお姉ちゃんは、ずっと私の中にいてくれる? 死んだはずの姉の声が、突然、頭の中に聞こえてきた時から、千津子と実加の奇妙な共同生活が始まった……。妹と17歳で時の止まった姉。二人の姉妹のほろ苦い青春ファンタジー。
『最後のプルチネッラ』小島てるみ
最後のプルチネッラ――それは「最高の喜劇役者」に捧げられるナポリの称号
舞台は劇場の町ナポリ。美貌の貴公子ルカと大道芸人ジェンナーロは、舞台「最後のプルチネッラ」の稽古を通じてナポリを象徴する道化<プルチネッラ>の謎に迫る。ナポリに暮らした著者が描く至福の成長&転生物語!
『バチカン奇跡調査官 黒の学院』藤木凛
天才科学者の平賀と、古文書・暗号解読のエキスパート、ロベルト。2人は良き相棒にして、バチカン所属の『奇跡調査官』──世界中の奇跡の真偽を調査し判別する、秘密調査官だ。修道院と、併設する良家の子息ばかりを集めた寄宿学校でおきた『奇跡』の調査のため、現地に飛んだ2人。聖痕を浮かべる生徒や涙を流すマリア像など不思議な現象が2人を襲うが、さらに奇怪な連続殺人が発生し──。天才神父コンビの事件簿、開幕!
『観光』ラッタウット・ラープチャルーンサップ
美しい海辺のリゾートへ旅行に出かけた失明間近の母とその息子。遠方の大学への入学を控えた息子の心には、さまざまな思いが去来する――なにげない心の交流が胸を打つ表題作をはじめ、11歳の少年がいかがわしい酒場で大人の世界を垣間見る「カフェ・ラブリーで」、闘鶏に負けつづける父を見つめる娘を描く「闘鶏師」など全7篇を収録。人生の切ない断片を温かいまなざしでつづる、タイ系アメリカ人作家による傑作短篇集。
『アクアリウムの夜』稲生 平太郎
ザザーッ ザーッ ザザーッ……
聞こえるかい?
ホワイト・ノイズの彼方からぼくたちを呼ぶ、せつなくおぞましい声が──春の土曜日の昼下がり、親友の高橋と行った奇妙な見世物、〈カメラ・オブスキュラ〉。そこに映し出された水族館には、絶対にあるはずのない地下への階段が存在した。恋人の良子に誘われて試したこっくりさんは不気味に告げる。「チカニハイルナタレカヒトリハシヌ」! 〈霊界ラジオ〉から聞こえてくる謎めいたメッセージに導かれ、ぼくたち3人のせつなく残酷な1年が始まる……。
『旅行者の朝食』米原万里
ロシアのヘンテコな缶詰からトルコ蜜飴まで、美味珍味満載!
著者初のグルメ・エッセイ集
「ツバキ姫」との異名をとる著者(水分なしでもパサパサのサンドイッチをあっという間に食べられるという特技のために)が、古今東西、おもにロシアのヘンテコな食べ物について薀蓄を傾けるグルメ・エッセイ集。「生きるために食べるのではなく、食べるためにこそ生きる」をモットーに美味珍味を探索する。
チョウザメのお腹にジッパーをつけ(むろん日本製)、何回もキャビアを取り出すという話、コースとして一品ずつ提供するフランス料理のサービスのシステムは、フランスではなく意外な国から始まったetc…オモシロ薀蓄ネタ、小咄ネタが満載!
解説・東海林さだお
『しあわせのねだん』角田光代
最新の電子辞書にえいやと24000円を払ったら、品物と一緒にうたぐりぶかい自分がついてきた。アジアン定食8NZドルで寛容に触れた。人助けにと出した1000円には今も怒りが収まらない。生きていれば自然とお金は出ていって、使いすぎればサイフも気持ちもやせるけれど、その全部で私は何を買ったことになるんだろう。家計簿名人のカクタさんが、お金を通して人生の謎に迫る異色エッセイ。
『浪費図鑑』『シン・浪費図鑑』劇団雌猫
これは「浪費」ではなく、「愛」です。
2016年末に発行された文芸同人誌『悪友』。
現代のオタク女性たちが、どのようにお金を使い、対象に愛を注いでいるのかを赤裸々に綴ったこの本は、Twitterを中心に話題になりました。そんな話題の同人誌が、この度書籍化!
アイドル、俳優、声優、同人誌、舞台、コスメ、ホスト…などなど、何かに熱い「愛」を注ぐ女性たちの匿名エッセイはもちろん、「トクサツガガガ」の丹羽庭先生による描き下ろしコミックエッセイや、アイドル好きが高じてアイドルの振付師になったタレント/振付師の竹中夏海先生へのインタビューなど、新たに内容を増補し、更に深く、多角的な「愛」の形を表現しています。また、2000人を対象に採ったアンケートでは、衝撃の真実が発覚!?貯金額や手取り、クレジットカードが止まった話…などなど、なかなか人におおっぴらには言いづらい、オタク女性たちの真実の姿が描かれています。
「あ~この気持ち、分かる分かる!」と頷きたいあなたも、「最近の若いもんはどんな風にお金を使ってるんだ…?」と興味本位なあなたも、是非、お手にとってみてください。
【編集担当からのおすすめ情報】
あなたの周りにもいませんか?「○○オタク」な女性…。
職場では一切ナイショにしているけれど、週末は推しのコンサートで日本全国飛び回ってます!な人だったり、逆にインターネットで見かける「この人、毎週毎週いろんな舞台を見てるけど、お金の出所はどこなんだろう…」な人だったり。そんな女性たちが、対象に「愛」を注ぐために、いったいどれだけのお金をどう使っているのか。この本は、完全匿名のエッセイとアンケートで、彼女たちの真実の姿を暴きます。
他人にとっては「浪費」に見える彼女たちのお金の使い方。でも、それはれっきとした「愛」なのです。
まったく新しい真実の「愛」の形、お楽しみください!
『ヴィヴィアンの読書会』七尾 与史
「私は殺されました。犯人はこの中にいます」1年前に死んだ作家からの挑戦状。タイムリミットは3時間の謎解きバトル! 「皆さんの生命にタイムリミットを設けさせていただきました」――人気作家ヴィヴィアンすみれの死から1年、染谷公太郎は彼女を偲ぶ読書会に招待される。しかし開始早々、読書会参加者が飲んだ紅茶には毒が入っており、死にたくなければ、ヴィヴィアンを殺した真犯人を突き止めるよう告げられた。参加者は自称人気俳優や女装した人物など、怪しい人物ばかり。はたして誰が、どうやって彼女を殺したのか。『ドS刑事』『死亡フラグが立ちました!』『バリ3探偵 圏内ちゃん』『山手線探偵』などの人気シリーズを抱える著者が贈る、書き下ろしミステリー長編。
『今夜、寿司屋で』全5巻 早川光 (著)瀬上あきら (著)
月に一度のぜいたくで注目の寿司屋に行くOL・水野雫。ある晩、雫は初めて入った六本木のお店でとんでもなく寿司に詳しい男性と遭遇。この出会いが、雫の寿司への好奇心をさらにかきたてる――。
『山梔』野溝 七生子
「本が読みたい。本が読みたい。本が読みたい。」
「結婚が、そんなに幸福なものだと、思っていらっしゃるんですか。」
少女の挌闘と切望。胸を抉る瑞々しい大正の名篇、ついに復刊。
解説 矢川澄子・山尾悠子
幼く純粋な妹や身を犠牲にする母と姉への愛、暴力をふるう父への愛憎、読書への切なる欲求、古代ギリシャ神話・中世ヨーロッパ伝説への憧憬、海や美しい女への畏敬の念……主人公・阿字子をとりまく家父長制や結婚への圧力など不自由な世界と、葛藤する誇り高く瑞々しい少女の精神を描く野溝七生子の自伝的小説。1926年に刊行された孤高の名篇、待望の復刊。
『だから私はメイクする』劇団雌猫
おしゃれ、好きですか? 大好きな人も、苦手な人もいる「おしゃれ」。
本当は楽しみたいはずなのに、社会から要求されているうちに、嫌になってしまった人もいるかもしれません。化粧、ダイエット、エステ、整形、ロリータ、パーソナルカラー診断、育乳……。
さまざまなジャンルのおしゃれに心を奪われた女性たちが、ファッション・コスメへの思い入れや、自身の美意識をつまびらかに綴り、それぞれが「おしゃれする理由」を解き明かす匿名エッセイ集です。本書籍は、劇団雌猫の大人気同人誌『悪友DX 美意識』のグレードアップバージョン。
同人誌収録エッセイを大幅加筆のほか、インターネットでは言えない切なる思いをつづった新作エッセイももりだくさん。500名以上に行った“美意識アンケート”の回答や、TBSアナウンサー宇垣美里さんと、数々の媒体で活躍する美容ライターの長田杏奈(a.k.a おさ旦那)さんのインタビューもまじえて、外からは見えない、それぞれの人生観を明かしていきます。『浪費図鑑』の劇団雌猫がプロデュースする、現代女性の「美の肖像」。おしゃれをする自由、そして、しない自由を謳歌する彼女たちの肉声にぜひ触れてみてください。
コミック版もオススメです。
『薔薇の中の蛇』恩田陸
可憐な「百合」から、妖美な「薔薇」へ。
変貌する少女。呪われた館の謎。
「理瀬」シリーズ最新長編!英国へ留学中のリセ・ミズノは、友人のアリスから「ブラックローズハウス」と呼ばれる薔薇をかたどった館のパーティに招かれる。
そこには国家の経済や政治に大きな影響力を持つ貴族・レミントン一家が住んでいた。
美貌の長兄・アーサーや、闊達な次兄・デイヴらアリスの家族と交流を深めるリセ。
折しもその近くでは、首と胴体が切断された遺体が見つかり「祭壇殺人事件」と名付けられた謎めいた事件が起きていた。
このパーティで屋敷の主、オズワルドが一族に伝わる秘宝を披露するのでは、とまことしやかに招待客が囁く中、悲劇が訪れる。
屋敷の敷地内で、真っ二つに切られた人間の死体が見つかったのだ。さながら、あの凄惨な事件をなぞらえたかのごとく。
『勿忘草の咲く頃に』沖原朋美
会いたい。告げたい。あなたを包みたい――。
両親が離婚し、とある町に転校してきた七瀬。一枚の絵の前で見かけた少年は、どこか影のある同級生、都倉育世だった。病気がちな彼と、ある意味よそ者の七瀬の心は寄り添っていくが…。純愛物語。
『君が降る日』島本理生
恋人を事故で亡くした志保。その車を運転していた彼の親友・五十嵐。同じ哀しみを抱える者同士、互いに惹かれ合っていく「君が降る日」他2編収録。恋の始まりと別れの予感を描いた恋愛小説。
『青梅雨』永井 龍男
一家心中を決意した家族の間に通い合うやさしさを描いた表題作など、人生の断面を彫琢を極めた文章で鮮やかに捉えた珠玉の13編。
事業に失敗した一家が、服毒心中を決意するが、冷たい雨のそぼ降る決行の宵、それぞれの心に悲壮な覚悟をひそめながらも、やさしくかばい合う、その心情を描いた『青梅雨』。肉親の絆のはかなさ、もろさというものを巧みに暗示した『冬の日』。他に『枯芝』『一個』など繊細な感覚で、鋭利に切り取られた人生の断面を彫琢を極めた文章で鮮やかに捉えた永井文学の精髄を収める。
『桜の下の人魚姫』沖原朋美
あなたの世界を教えて。そして、生きて——。
女子高生の沙耶と、天才ピアニストだった彗。まだ固い蕾のようなふたりの、淡い恋のゆくえ——。圧倒的支持を受けた2003年度読者大賞受賞作が、もう一つの書き下ろしストーリーとともに登場!
『薔薇忌』皆川博子
降りしきる薔薇の花びらに埋もれて死ぬことを夢見た劇団員(「薔薇忌」)、濃密な淫夢に日常を侵される歌舞伎小道具屋の娘(「紅地獄」)、元スター歌手の再起に賭ける芸能プロデューサー(「化鳥」)……舞台芸能に生きる男女が織りなす世界を、幻想的な筆致で描いた珠玉の短編集。著者の独創性を世に知らしめた柴田錬三郎賞受賞作。
『シュガーダーク』新井 円侍
第14回スニーカー大賞《大賞》受賞!! えん罪により逮捕された少年ムオルは、人里離れた共同霊園に送られ墓穴を掘る毎日を送っていた。そんなある夜、自らを墓守りと名乗る少女メリアと出逢う。彼女に惹かれていくムオル。だが謎の子供カラスから、ムオルが掘っている墓穴は、人類の天敵・死なずの怪物“ザ・ダーク”を埋葬するものだと聞かされる! 混乱するムオルは、さらにダークに殺されるメリアを目撃してしまい――!?
『かくてアダムの死を禁ず:夜想譚グリモアリス 1』海冬レイジ
富士見ヤングミステリー大賞受賞作家が、満を持して放つ猛毒のネオ幻想奇譚
桃原誓護、十七歳。八歳年下の妹・祈祝(いのり)とともに、ある決意を持って木立の中の修道院を訪れていた。叔父である鏡哉の資産使い込みを告発するために。しかし、それは想像を絶する体験の始まりだった——。
『ミステリー倶楽部へ行こう』山口雅也
ミステリーファンに捧げる充実の1冊! ――ミステリーを心から愛する著者のエッセイ&書評集。スティーヴン・キングとエラリー・クイーンの意外な類似点や、文字どおり熱を上げたジョン・ディクスン・カーの魅力など、読み応え充分のコラム満載。ミステリー初心者のガイドブックとしても最適です。単行本未収録の書評を集めた「評霊の2/3」を加えた充実の1冊。
『君のための物語』水鏡 希人
『夏は、夜。』 橘もも
『孤城に眠る薔薇』倉本 由布
『ハンチバック』市川 沙央
23の国と地域で翻訳決定! 芥川賞受賞作
【2025 国際ブッカー賞ロングリスト】【2025全米図書賞・翻訳文学部門ロングリスト】に選出!
23の国と地域で翻訳決定。話題沸騰の芥川賞受賞作がついに文庫化!
「私の身体は生きるために壊れてきた。」
井沢釈華の背骨は、右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲している。
両親が遺したグループホームの十畳の自室から釈華は、有名私大の通信課程に通い、しがないコタツ記事を書いては収入の全額を寄付し、18禁TL小説をサイトに投稿し、零細アカウントで「生まれ変わったら高級娼婦になりたい」と呟く。
ある日、グループホームのヘルパー・田中に、そのアカウントを知られていることが発覚し――。
『好きになってしまいました』三浦しをん
『こちら、あみ子』今村夏子
第26回太宰治賞&第24回三島由紀夫賞 W受賞
読む人のたましいを揺さぶる、
芥川賞作家・今村夏子の衝撃デビュー作
あみ子は、少し風変わりな女の子。優しい父、一緒に登下校をしてくれる兄、書道教室の先生でお腹には赤ちゃんがいる母、憧れの同級生のり君。純粋なあみ子の行動が、周囲の人々を否応なしに変えていく過程を少女の無垢な視線で鮮やかに描き、独自の世界を示したデビュー作。短編「ピクニック」「チズさん」を収録。
解説:町田康・穂村弘
「いつか、たった一人の読者の手によって、ボロボロになるまで繰り返し読んでもらえるような物語を生み出すことができたら、どんなにか幸せだろうと思っています。そういう物語は、書く側が命懸けで臨まない限り決して生まれてこないのだと、今更ながら思い知った次第です。」── 今村夏子(太宰治賞受賞の言葉より)
『推し、燃ゆ』宇佐見 りん
【第164回芥川賞受賞作】
「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい」
朝日、読売、毎日、共同通信、週刊文春、
ダ・ヴィンチ「プラチナ本」他、各紙誌激賞! !
三島由紀夫賞最年少受賞の21歳、第二作にして
第164回芥川賞受賞作
◎未来の考古学者に見つけてほしい
時代を見事に活写した傑作
――朝井リョウ
◎うわべでも理屈でもない命のようなものが、
言葉として表現されている力量に圧倒された
――島本理生
◎すごかった。ほんとに。
――高橋源一郎
◎一番新しくて古典的な、青春の物語
――尾崎真理子
◎ドストエフスキーが20代半ばで書いた
初期作品のハチャメチャさとも重なり合う。
――亀山郁夫
◎今を生きるすべての人にとって歪(いびつ)で、でも切実な自尊心の保ち方、を描いた物語
――町田康
◎すべての推す人たちにとっての救いの書であると同時に、絶望の書でもある本作を、わたしは強く強く推す。
――豊崎由美
逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を“解釈“することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し——。デビュー作『かか』は第56回文藝賞及び第33回三島賞を受賞(三島賞は史上最年少受賞)。21歳、圧巻の第二作。
『決壊石奇譚 百年の記憶』三木笙子
同級生の大地に誘われて地学部に入部した、高校一年生の徹。鉱石の話になると途端に饒舌になる彼と過ごすうちに、徹は大地が持つ不思議な「力」を知ることに。特定の石に触れると、前の所有者の記憶を読むことができるのだ。大地は、同じ力の持ち主である祖父・伝から記憶を受け継ぎ、昔、祖父が親友と交わした、当てのない約束を守り続けていた。話を聞いた徹は、大地を約束から解放したいと願い、ある決意をする――。
同級生の大(だい)地(ち)に誘われて地学部に入部した、高校一年生の徹(とおる)。
鉱石の話になると途端に饒(じょう)舌(ぜつ)になる彼と過ごすうちに、
徹は大地が持つ不思議な「力」を知ることに。
特定の石に触れると、前の所有者の記憶を読むことができるのだ。
大地は、同じ力の持ち主である祖父・伝(つたえ)から記憶を受け継ぎ、
昔、祖父が親友と交わした、当てのない約束を守り続けていた。
話を聞いた徹は、大地を約束から解放したいと願い、ある決意をする――。
水晶、瑪(め)瑙(のう)、琥(こ)珀(はく)、翡(ひ)翠(すい)……、鉱物が照らし出す真実とは?
『ハイスクール・ブッキッシュライフ』四方田犬彦
カフカ、ニーチェ、ランボー、プルースト――「密かな悪徳」としての読書を愉しむ、ちょっとディープな世界文学案内。
30年前の高校生を魅了した名作15篇を再読。知的興奮あふれる文学エッセイ!● 読み返すというのは、奇妙な体験である。わたしは高校生であったころから、すでに三十年以上も馬齢を重ねてしまった。ある書物に最初に出会ったときの驚きと同じものを、現在なお求めようとするのは困難かもしれない。その代わりにわたしには、高校生のときに見過ごしていた細部を、より丁寧に、またより広い文脈のもとで理解し直すことができるのではないかという期待がある。(「はじめに」より)
『夜明けのすべて』瀬尾まいこ
知ってる?
夜明けの直前が、一番暗いって。「今の自分にできることなど何もないと思っていたけど、可能なことが一つある」
職場の人たちの理解に助けられながらも、月に一度のPMS(月経前症候群)でイライラが抑えられない美紗は、やる気がないように見える、転職してきたばかりの山添君に当たってしまう。
山添君は、パニック障害になり、生きがいも気力も失っていた。
互いに友情も恋も感じていないけれど、おせっかいな者同士の二人は、自分の病気は治せなくても、相手を助けることはできるのではないかと思うようになるーー。人生は思っていたより厳しいけれど、救いだってそこら中にある。
生きるのが少し楽になる、心に優しい物語。
本屋大賞受賞後第一作。水鈴社創立初の単行本、渾身の書き下ろし。
『同志少女よ、敵を撃て』逢坂 冬馬
【2022年本屋大賞受賞! 】
キノベス! 2022 第1位、2022年本屋大賞受賞、第166回直木賞候補作、第9回高校生直木賞受賞
テレビ、ラジオ、新聞、雑誌で続々紹介!
史上初、選考委員全員が5点満点をつけた、第11回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作
アクションの緊度、迫力、構成のうまさは只事ではない。
これは武勇伝ではない。
狙撃兵となった少女が何かを喪い、
何かを得る物語である。
──桐野夏生(作家)
復讐心に始まった物語は、隊員同士のシスターフッドも描きつつ壮大な展開を見せる。胸アツ。──鴻巣友季子(翻訳家)
多くの人に読んで欲しい! ではなく、
多くの人が目撃することになる
間違いなしの傑作!
──小島秀夫(ゲームクリエイター)
文句なしの5点満点、
アガサ・クリスティー賞の名にふさわしい傑作。──法月綸太郎(作家)
独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために。同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに訓練を重ねたセラフィマは、やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。おびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵”とは?
『悲しみを聴く石』アティーク ラヒーミー
『マジョモリ』梨木香歩
『この庭に 黒いミンクの話』梨木香歩
『書店はタイムマシーン』桜庭一樹
本を読むのは、とにかく至福の時なのだ。
怒濤の日々のなかで出会った愛おしい本と人びと――。
日本推理作家協会賞、直木賞、連続受賞のさなか、
サクラバカズキはどんな本を読んでいたか?
『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞を、『私の男』で直木賞を受賞するまでと、してからの、ドキドキとバタバタの日々……。作家サクラバカズキは、そんななかでもとにかく小説を書き続け、ひたすら本を読み続ける。稀代の読書魔を虜にした本をたっぷり紹介する、大好評第二弾。
『消滅世界』村田沙耶香
人工授精で、子供を産むことが常識となった世界。夫婦間の性行為は「近親相姦」とタブー視され、やがて世界から「セックス」も「家族」も消えていく……日本の未来を予言する芥川賞作家の圧倒的衝撃作。
『おいしいごはんが食べられますように』
芥川賞受賞作&30万部のベストセラー
世界各地で翻訳続々!
最高に不穏な仕事×食べもの×恋愛小説!解説:一穂ミチ
「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」
真面目で損する押尾は、か弱くて守られる存在の同僚・芦川が苦手。食に全く興味を持てない二谷は、芦川が職場で振る舞う手作りお菓子を無理やり頬張る。押尾は二谷に、芦川へ「いじわる」しようと持ちかけるが……。どこにでもある職場の微妙な人間関係を、「食べること」を通してえぐり出す芥川賞受賞作!
共感が止まらない!
「わかりすぎてえぐい」職場ホラーNo. 1サイコホラー小説? ミステリー小説? それとも恋愛小説? 不思議な感覚で読めた小説です。(文教堂横須賀MORE’S店/矢部直利)
喉の奥に詰め込んだ言葉や感情を吐き出したくなるような気持になった。(くまざわ書店サンシャインシティアルパ店/河口茜)
表紙・タイトルのほっこり感と内容とのギャップを、ぜひもっともっと多くの方に感じてもらいたいです。(明屋書店喜田村店/高橋杏奈)
『ここに物語が』梨木香歩
創る者も読む者も、人は人生のそのときどき、
大小様々な物語に付き添われ、支えられしながら一生をまっとうする――。
人は人生のそのときどき、大小様様な物語に付き添われ、支えられしながら一生をまっとうする――。『二十歳の原点』『木かげの家の小人たち』『あらしの前』『百年の孤独』。作家・梨木香歩は、どんな本に出会い、どんなことに想いを馳せ、物語を紡いできたのか。過去二十年に亘り綴られた、数多の書評や解説、そして本や映画にまつわるエッセイを通してその思考を追う、たまらなく贅沢な一冊。
<解説> 長田育恵(脚本家)
『四龍海城』乾ルカ
夏休みの最初の午後。中学生の健太郎は、海に浮かぶ謎の城に閉じ込められてしまう。城には同じように迷い込んだ十数人の大人たちと、暗い目をした少年、貴希がいた。次第に覇気を失う大人を尻目に、健太郎と貴希は城を出ようともがき続ける……。孤独で清らかな二つの魂がからみあう、ひと夏のファンタジック・サスペンス。
『だいじな本のみつけ方』大崎梢
中学生の野々香は、放課後の校舎で、まだ本屋さんで売られていないはずの文庫本をみつける。大好きな作家・新木真琴の発売前の新作だ。なぜここにあるの? 謎に導かれて、野々香は本が好きな仲間や、本に関わる仕事をする大人たちと出会う。本は世界を広げ夢を作り、素敵な出会いをもたらしてくれるのだ。あなたにもだいじな本とだいじな人が、みつかりますように。
『夏の朝』本田 昌子
住む人を失い、取り壊されるのを待つばかりとなった祖父が暮らした家。祖父の一周忌でその家を訪れた莉子は、庭の蓮池が見える広縁で、老婦人からふしぎな話を聞く。「あのつぼみの中には何が入っているか、ご存じ?」そして、蓮の花が開くとき、時間を越え、少女はいつかの夏へと旅をする。それは、かつてこの家で暮らした人々の想いをたどる旅でもあった。タイムファンタジーのオールタイムベストが、ここに誕生しました。
『小さな本の数奇な運命』アンドレーア・ケルバーケル
『pulp』全3巻 森橋ビンゴ
父親の暴力、自傷する悪癖、退屈な日常、ザラついた毎日。彼はきっとこんな世界から自分を連れ出してくれる。そう思った??。「三月、七日。」で人気を博した、気鋭・森橋ビンゴが描く愛と狂気と暴力の物語のスタートです!
『ここはすべての夜明けまえ』間宮 改衣
いやだったこと、いたかったこと、
しあわせだったこと、あいしたこと、
一生わすれたくないとねがったこと
◇老いない身体を手に入れた彼女の家族史
2123年10月1日、九州の山奥の小さな家に1人住む、おしゃべりが大好きな「わたし」は、これまでの人生と家族について振り返るため、自己流で家族史を書き始める。それは約100年前、身体が永遠に老化しなくなる手術を受けるときに父親から提案されたことだった。
かいていったらなっとくできるかな、わたしは人生をどうしようもなかったって。
『針がとぶ – Goodbye Porkpie Hat』吉田篤弘
LPの小さなキズ。聴けなくなった数小節。失われた時と想いにいま灯がともる。〈クラフト・エヴィング商會〉の物語作者が紡ぐ、響き合う七つの短篇。
『BISビブリオバトル部 君の知らない方程式』山本弘
この方程式には、別の解があるのかもしれない。
本格的ビブリオバトル青春小説!
秋学期が始まり、“校内コスプレ大会”ワンダー・ウィークで盛り上がる美心国際学園(BIS)。ビブリオバトル部も、地区大会出場者を決めるバトルに向けて、日々の活動に力を入れていた。一方、思いがけず二人の異性から告白をされてしまい、つらい選択を迫られる空。空をめぐって対立することになった武人と銀は、周囲に秘密の“決闘”で決着をつけようとしていた。しかし空は……。大人気、ビブリオバトル青春小説シリーズ!
『本の背骨が最後に残る』斜線堂有紀
読まないほうがいい。虜になってしまうから……。その国では、物語を語る者が「本」と呼ばれる。一冊につき、一つの物語。ところが稀に同じ本に異同が生じる。そこで開かれるのが市井の人々の娯楽、「版重ね」だった。どちらかの「誤植」を見つけるために各々の正当性をぶつけ合う本と本。互いに目を血走らせるほど必死なのはなぜか。誤植と断じられた者は「焚書」、すなわち業火に焼べられ骨しか残らないからである。表題作の他「痛妃婚姻譚」「『金魚姫の物語』」「本は背骨が最初に形成る」など7編収録。要注目の新鋭作家にして若きビブリオマニア・斜線堂有紀が、凶暴な想像力を解放して紡いだ、絢爛甘美な七つの異界。あなたも、この物語の一部になる。
『正欲』朝井リョウ
自分が想像できる”多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、そりゃ気持ちいいよな――。息子が不登校になった検事・啓喜。初めての恋に気づく女子大生・八重子。ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。ある事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり始める。だがその繫がりは、”多様性を尊重する時代"にとって、ひどく不都合なものだった。読む前の自分には戻れない、気迫の長編小説。
『泣き声は聞こえない』シーリア フレムリン
春までは受験も遠い第四学級生として控え目な青春を送っていたミランダ。だが今この夏の街をゆく彼女は、マタニティウェアをつけ、人々の好奇のまなざしを浴びている。しかも、膨れたおなかの中に赤ん坊の姿はなく、ぶざまに詰め物がしてあるだけだった……。思春期の平凡な少女に一体何が? 鮮やかな英国女流サスペンス!
『朧月夜の訪問者』長尾彩子
京のはずれに暮らす靖子と咲子。早くに両親を亡くしたが、ふたりで寄り添いながら生きてきた。しかし咲子には近頃気になることが。靖子が気味の悪い男につけ狙われているのだ…異色平安ホラー短編集。
『容疑者の夜行列車』多和田葉子
『水曜日のシネマ』全5巻 野原多央
初めての一人暮らし、初めてのアルバイト、初めての恋愛――。映画をあまり知らないままレンタルビデオ店でのバイトを始めた大学1年生の藤田奈緒(18歳)は、店長の奥田一平(42歳)から毎週水曜日におすすめの作品を教えてもらうことになった。一緒に観ていくうちに、徐々に縮まる心の距離。彼が教えてくれたのは映画鑑賞のおもしろさと初めての恋。
『アマラとカマラの丘』初野晴
廃園になった今も、無数の花が咲き乱れる街はずれの遊園地。そこには、謎めいた青年が守る秘密の動物霊園があるという。「自分が一番大切にしているものを差し出せば、ペットを葬ってくれる」との噂を聞いて訪れる人々。せめて最期の言葉を交わせたら……。ひとと動物との、切ない愛を紡いだミステリー。
文庫版は『向こう側の遊園』に改題されています。
『我もまたアルカディアにあり』江波光則
「我々は世界の終末に備えています」
そう主張する団体により建造されたアルカディアマンション。
そこでは働かずとも生活が保障され、
ただ娯楽を消費すればいいと言うが……創作のために体の一部を削ぎ落とした男の旅路「クロージング・タイム」、
大気汚染下でバイクに乗りたい男と彼に片思いをする不器用な少女の物語「ラヴィン・ユー」など、
鬼才が繊細な筆致で問いかける、閉塞した天国と開放的な煉獄での終末のかたち。
『黒百合』多島斗志之
「六甲山に小さな別荘があるんだ。きみと同い年のひとり息子がいるので、きっといい遊び相手になる。一彦という名前だ」父の古い友人である浅木さんに招かれた私は、別荘に到着した翌日、一彦とともに向かったヒョウタン池でひとりの少女に出会う。夏休みの宿題、ハイキング、次第に育まれる淡い恋、そして死。1952年夏、六甲の避暑地でかけがえのない時間を過ごす少年たちを瑞々しい筆致で描き、文芸とミステリの融合を果たした傑作長編。才人が到達した瞠目の地平!
『うふふな日々』あさのあつこ
『バッテリー』『NO.6』『おいち不思議がたり』シリーズなど、ベストセラーを次々と生み出している人気作家・あさのあつこ。都会のきれいな書斎で、パソコンに向かって優雅に執筆しているのかと思いきや、生まれ故郷・岡山の緑豊かな町で、家事、育児と悪戦苦闘しながら物語を紡ぎ出してきたという。子ども達の成長に一喜一憂、ずっこけまくり、妄想一杯の日常生活。散歩で目にした風景はいつしか霧のロンドンにすり替わり……。田舎暮らしを愉しむなかで、奇跡のように出会った本や、滾るような想いを抱きながら悶々としていた日々にも思いを馳せる。大切で愛おしい日常をユーモアたっぷりに綴ったエッセイ集。読むだけで元気になれること請け合います。
『追想五断章』米澤穂信
大学を休学し、伯父の古書店に居候する菅生芳光(すごう よしみつ)は、ある女性から、死んだ父親が書いた五つの「結末のない物語(リドルストーリー)」を探して欲しい、と依頼を受ける。調査を進めるうちに、故人が20年以上前の未解決事件「アントワープの銃声」の容疑者だったことがわかり――。五つの物語に秘められた真実とは? 青春去りし後の人間の光と陰を描き出す、米澤穂信の新境地。精緻きわまる大人の本格ミステリ。
『青を抱く』一穂ミチ
何も残らない。でも覚えてる。ひとりになっても覚えてる。
静かな海辺の街で暮らす和佐泉は、日課の海岸散歩中に出会った男の風貌に思わず息を飲む。海難事故に遭い、2年間目を覚まさない弟の靖野にそっくりだったからだ。長期休暇でしばらく滞在していると言うその男、宗清の人懐っこさや率直な好意に反発しながらも惹かれていく泉。しかし、泉には宗清の想いを受け入れられないある理由があった……。心が浄化される感動系BL。書き下ろし「Dear my her」を含む短篇3本も収録。
『代筆屋』辻仁成
どうしても伝えなきゃいけない想いがある。自分では表現できないほど強い想いがー。 舞台は、吉祥寺の井の頭公園のそばにあるカフェ「レオナルド」。小説家のはしくれの「私」は、口コミで広がった「代筆屋」として、恋に悩む青年から、88歳の老女まで、老若男女のさまざまな想いの代筆を依頼されます。恋あり、別れあり、喜びあり、悲しみあり、依頼人らの人生模様と切実な想いは、手紙を通してあなたの胸を優しく包みこみます。思わず大切な人に手紙を書きたくなる一冊です。
『汚物は消毒です』全7巻 田口ケンジ
両親の再婚により突然姉弟となった二人の高校生。キレイ好きなましろとガサツな司、二人の新生活は…?
『姉ログ』の田口ケンジが贈る、お掃除漫画の皮をかぶった姉コメディー!
『恋文の技術』森見登美彦
京都から遠く離れた能登の実験所に飛ばされた大学院生・守田一郎。 文通修行と称して京都の仲間や家族、家庭教師先の少年、作家の森見登美彦らに手紙を書きまくるのだが、本当に想いを伝えたい相手には書けなくて――。 ヘタレ男子の純情が炸裂する、森見節満載の書簡体小説。 長らく愛されてきた傑作が、「新版あとがき 読者の皆様」を加えて新版として登場!
『蠅』横光利一
大正〜昭和初期の小説家で、新感覚派の旗手として知られる横光利一の短篇小説。初出は「文藝春秋」[1923(大正12)年]。真夏の空虚な場庭に、息子の危篤に間に合うように急ぐ農婦、駆け落ちの若者と娘、母親と男の子、田舎紳士等が馬車に乗るために集まった。しかし蒸し立ての饅頭を食べることを習慣としている猫背の馭者は、なかなか出発しようとしなかった。やがて出発するが、饅頭をことごとく食べてしまった馭者は途中で居眠りをし、馬車は乗客もろとも崖から転落する。馬車で羽根を休めていた蠅だけが青空に悠々と飛んでいった。
『耳うらの星』東直子
『ざつ旅』1~13 石坂ケンタ
ここではない、どこか。そこに私が待っている――。
新人漫画家の鈴ヶ森ちかは、ネームを持ち込む度に全ボツを食らっていた。
心が折れかけた彼女だが、唐突に旅に出ることを思い立ち――。
ざつな旅だからこそ癒やされる、究極旅コミック!
以上、2024年上半期に読んだ本でした。





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