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『私の部屋のポプリ』熊井明子
高柳佐知子さんのイラストと熊井明子さんの優しい文章がマッチしている、素敵なエッセイは、折に触れて読み返す、私の宝物の一つ。
日常の中のささやかな幸せを、真珠の粒のように集めた文章は何度も読み返したくなります。
心に静かな余韻を残したいときに、ぜひ手に取って欲しいエッセイです。
同著者の『続・私の部屋のポプリ』『続続・私の部屋のポプリ』『「やさしい私」になれる本』『うれしい私に会える本』も何度も読み返しています。

『妖精が舞い下りる夜』小川洋子
人が生まれながらに持つ純粋な哀しみ、存在していることの孤独を心の奥から引き出すことが小説の役割ではないだろうか。小説を書きたいと強く願った少女は成長しやがて母になり、芥川賞を受賞――。少女・青春期の思い、家族や本のこと、心を締めつける記憶の風景を率直に丁寧に綴り作家小川洋子の原点を明らかにしていく、珠玉の一冊。繊細な強さと静かなる情熱を併せ持つ著者の全貌がみえる初めてのエッセイ集。
静謐さと温かさが宿り、ゆっくりじっくり文章を味わいながら読んでいくエッセイです。
何度も何度も読み返しているので、付箋だらけのこの本もボロボロになりつつあります。
ある編集者が「モーリス・ラヴェルの弦楽四重奏曲を聴くと、なぜかいつも小川さんの小説を思い浮かべるんですよ」というエピソードがあります。
実際、聞いてみると確かに小川洋子さんの小説とラヴェルの楽曲の印象がとてもぴったりハマりました。
エッセイに登場する作品
『愛の生活』金井美意子
『金井美意子詩集』
『雪の絵』魚住陽子
『公園』魚住陽子
『レイモンド・カーヴァ―全集』『ささやかだけれど、役にたつこと』訳:村上春樹
『西瓜糖の日々』リチャード・ブローディガン
『風の歌を聴け』『午後の最後の芝生』村上春樹
「収集」(『頼むから静かにしてくれ』所収)レイモンド・カーヴァ―
「書くことについて」(『ファイアズ(炎)』所収)レイモンド・カーヴァ―
『たんぽぽ』川端康成
『ジェシーの背骨』『トラッシュ』『ベッドタイムアイズ』山田詠美
『蛍』村上春樹
『ツイン・ピークス』ドラマ
『SOMEDAY』佐野元春
『アンネの日記』アンネ・フランク
不思議な羅針盤 梨木香歩
ふとした日常の風景から、万華鏡のごとく様々に立ち現れる思いがある。慎ましい小さな花に見る、堅実で美しい暮らし。静かな真夜中に、五感が開かれていく感覚。古い本が教えてくれる、人と人との理想的なつながり。赤ちゃんを見つめていると蘇る、生まれたての頃の気分……。世界をより新鮮に感じ、日々をより深く生きるための「羅針盤」を探す、清澄な言葉で紡がれた28のエッセイ。
自らを取り巻く日常が、輝いて見える。日々を丁寧に暮らしていきたいと思えるエッセイです。
あなたの魔法力を磨く法 おちゃめな生活 田村 セツコ
人生いいことも、悪いこともある……そして生きづらい時もある。この本を開けば、気持ちが楽になり、セツコさんの言葉がからだにしみわたります。描き下ろしイラスト満載!
チャーミングでキュート、そしておちゃめな田村セツコさんの文章は、読後に優しい気分にさせてくれます。
こんな素敵な歳の重ね方をしていきたいと思えるのです。
ユルスナールの靴 須賀敦子
デビュー後十年を待たずに惜しまれつつ逝った筆者の最後の著作。二十世紀フランスを代表する文学者ユルスナールの軌跡に、自らを重ねて、文学と人生の光と影を鮮やかに綴る長篇作品。
桜庭一樹さんの読書エッセイから興味を持った本です。
冒頭の
きっちり足に合った靴さえあれば、じぶんはどこまでも歩いていけるはずだ。そう心のどこかで思いつづけ、完璧な靴に出会わなかった不幸をかこちながら、私はこれまで生きてきたような気がする。行きたいところ、行くべきところぜんぶにじぶんが行っていないのは、あるいは行くのをあきらめたのは、すべて、じぶんの足にぴったりな靴をもたなかったせいなのだ、と。
からぐいぐい引き込まれていきます。
上品な文章で綴られるユルスナールへの共感と旅。 そして靴への想いが胸を打ちます。
以上、心に響く珠玉のエッセイ5選でした。






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